宮城谷昌光さんの「王家の風日」を再読。
20年近く前に夢中になって読んでいたはずなのに
この本が「太公望」と関連していることに全く気付いてなかったんです。
今回再読して「太公望」と「王家の風日」が裏表の関係だったんだと気づき、
去年の5月に「太公望1~3巻」を再読(もう何度目か分かりません)したのですが
「王家の風日」を頭に置いてもう一度読み直しました。
「太公望」は商王に父や仲間を殺された「望」が商王朝を倒すまでの苦闘の物語、
「王家の風日」は商王朝の宰相、箕子が商王朝を守る側の物語、
正反対の立場から商王朝の滅亡が記されているので
両方をリンクさせて読むと何倍もの面白さでした。
ここからは義姉から借りた文庫本です。
南杏子「いのちの停車場」
映画化されたので以前の表紙の上に映画のシーンの表紙が重ねられていました。

在宅医療、延命治療、安楽死、等々重いテーマです。つい最近まで義母の在宅介護に携わった経験があるので当時の事を対比しながら読みました。
作者の南杏子さんは終末期医療の病院に勤務されるお医者様、去年NHKで放送された「ディア・ペイシェント」も彼女の作品で現実の医療の問題をえぐりだしたヒューマンサスペンスで座間敦司役の田中哲司さんが怖くて、ドキドキしながらも目が離せませんでした。
宮部みゆき「きのうがなければ明日もない」私立探偵・杉村シリーズの第5作のようです。

シリーズ物の5作目をいきなり読んだのですが、それなりに杉村三郎の過去も知ることができます、帯に「ちょっと困った女たち」とあるのですがこの探偵に絡んでくる女たちが(短編集です)
ちょっとどころかかなり悪質でどの話も後味が悪かったです。
宮部さんの小説はいつもどこかに優しいまなざしが感じられて最後に救いがあったように思うのですが、この本はそれが無いまま終わってしまいました。
にほんブログ村