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読書

読書いろいろ

「腐食生保」高杉良
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あんまりあと味のよくない小説でした。
正義感あふれる主人公の節操のなさにもちょっとがっかりです。

生保レディーの女性を武器にしたセールスとかきついノルマの消化等、昔からよく噂されている事で、それよりも離職率の高さの原因がなにも触れられていず残念でした。

働きたいという主婦を簡単に雇い親戚、友人、義理で入らざるを得ない人等に片っ端から保険を売らせ、もう売るところがなくなると今度はプレッシャーをかけて止めざるをえなくさせる、
売るだけ売ったら辞めさせてまた新しく入った主婦に親戚、友人まわりをさせる、契約を増やすために生保会社は敢えて主婦を使い捨てにしていた、そんな事例が身近にもたくさんありました。

最近は企業のモラルが厳しく問われる時代なので昔のようなことはないでしょうが、特約をすすめておいて請求がなければ払わないという巨額の不払いが問題になっておりまだまだ根は深いものがありそうです。

大企業のサラリーマンの出世競争、それはどこの世界にもあることでそれよりも保険業界そのもののシステムにもう少し切り込んで欲しかったなと思いました。

重いものの後は軽いものを・・・。

「卵のふわふわ・八丁堀食い物草子・江戸前でもなし」宇江佐真理
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食べ物に好き嫌いの多い主人公は夫との生活が冷え切っている、
食道楽でやさしい舅が、黄身返し卵、淡雪豆腐、卵のふわふわ、ちょろぎ 等いかにもおいしそうな食べ物のエピソードにからめてなにかと助け舟を出してくれる。

本の題名に惹かれて借りる事はあまりないのですが、これはいかにもおいしそうで、実際に「卵のふわふわ」を作って食べてみたくなりました。
Commented by みどり at 2007-05-08 07:31 x
たまごのふわふわ。
さらっと、面白かったです。
私も題名に惹かれて、長野の本屋で立ち読み(こら!自分)
Commented by シフォン@会社 at 2007-05-08 15:56 x
「卵のふわふわ」
かき玉汁をかき混ぜないで親子丼のように蒸らした感じですかね、
「黄身返し卵」は伊藤家の食卓でいつか見たような気が・・・。
Commented by tacaQ at 2007-05-11 20:20 x
高杉良は、現実を後追いして小説にするという色彩が強いので主人公の行動にカタルシスを求めても厳しいような・・(笑)
ただ、主婦を使い捨て同然に扱った挙げ句、その金でトップは一体何をしているのか、chiffonさん同様非常な憤りを覚えます。ただ、こうしたトップだけ旨味を味わうような企業の形態では、この先生き残ることは難しいでしょう。法令遵守、説明責任、企業統治この三つをクリアしない企業は、近いうちに淘汰される運命にあると考えます。どんなに巨大で、歴史のある企業といえど例外はないと思います。三菱自、雪印、不二家、エキスポランドetc.
そうした意味でウチの会社も非常に厳しい時期にきているように感じます。出資者の期待を裏切らないよう頑張りたいのですが、いかんせん会社規模が・・・

やはり、「ハゲタカ」にまさる経済小説はなしというのが結論ということで・・(笑)
Commented by しふぉん at 2007-05-11 21:18 x
宮城谷氏の小説を読みすぎたせい?
ついつい清廉潔白な主人公を求めてしまいます(笑)

tacaさんちの会社もいろいろ大変でしょうがめげずに頑張ってくださいね、
まっ、めげるようなtacaQさんでもないとにらんでますが!(笑)
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by chiffonmini | 2007-05-07 22:48 | 読書 | Trackback | Comments(4)

お菓子を焼く、ミシンで縫う HANDMADE 大好きな しふぉん@ばぁばです。最近自作のドライフラワーにはまっています!


by しふぉん@ばぁば